塚原絵理様/NPO法人Aozora(あおぞら)

SDGsの各項目のプロフェッショナルな方々と弊社代表・島袋尚美との対談。

今回は、国際協力や栄養士の経験を生かして、ミャンマーにて病院食と学校給食をデリバリーする事業も行っている「NPO法人Aozora」代表の塚原さんと、弊社代表の島袋のママ社長対談をご紹介します。

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(左・塚原絵理さん 右・島袋尚美)

島袋尚美(以下・島袋)塚原さんのNPOについて拝見したのですが、NPOを立ち上げたのは大学を出てからすぐですか?

塚原絵理さん(以下・塚原):いえ、大学を出てからは食品メーカーで勤務をしていて。

今まで管理栄養士のキャリアと国際協力でのキャリアを行ったり来たりしてきて、今ちょうど2つが合わさってきたところなんです。

インド人が代表のNPOで仕事をしたりもしていました。

島袋:何がきっかけでインドだったんですか?

塚原:大学在学中に、友人と初めてインドに行ったのですが、マザーテレサの施設でボランティアをやっていました。その時に、のちにNPOを立ち上て支援することになるインドの島(コルカタ)に行き、今支援している青空スクールに出会ったんです。

途上国の子供ってみんな可愛いんですが、青空にいる子は何か違っていて。

それからずっと頭から離れないものがあったんです。

島袋:旅行中にピンときて?すごい行動力ですね!

今塚原さんが描いている「こんな風にしていきたいな」とか、「ここに影響を与えていきたい」というのはありますか。

また、今の自分を突き動かしているものは何かありますか。

塚原:私は、管理栄養士の資格を持っていることもあり、食の仕事にやはり興味があって。

インドでは低栄養の問題もあるんですが、同時に過栄養による肥満・生活習慣病の課題もあるんです。安いものは糖分・油分が多いので。インドは中国に次ぐ、世界第二位の糖尿病大国です。

JICA時代も栄養関係の仕事に関わせてもらって、いろいろ調べていたのですが、

貧しい人たちが収入を得たとしても、バランスのいい食事を取れないんです。

知識がないために豪勢なだけの食事になってしまって栄養バランスが崩れていたり、またいつお金がなくなるかわからないから、机だったりですとか、生活に必要なものにお金を使ってしまったり、という課題がありました。

エネルギー量は足りてきているけれど、栄養指導の面では途上国で出来ることがたくさんあると思っています。なので、そういう部分で仕事をしていきたい思いはあります。

島袋:びっくりするくらい、我々の中で常識であるような基礎知識がないですよね。

穀物が多いとか、野菜を食べる習慣がないのかな、とか、ポテト食べておけばいいと思っているのかな、とか。日本人は家庭科の授業とかテレビとかでいつのまにか得ている知識がありますが、そういうのがないですものね。

現場に行くとなおさら感じられるでしょうね。

塚原:本当に。インドの貧困層のかたは、肉はそもそも宗教上の理由で食べられない。卵や牛乳は買えない。そうなると、穀物、豆、安い野菜しかない。子供たちは青空スクールに泊まり込みで来るので、3食学校の給食を食べるのですが、それも出てくる野菜が一緒なんですよね。じゃがいもとたまねぎがほぼ占めている。

尚美:生野菜も食べないですよね。

塚原:たまに、トマト、たまねぎ、キュウリが添えられるくらいです。それも毎日ではないですし。

尚美:考えるだけでも生きていけないです…。それを改善していくというのは結構タフですね。

アメリカ人ですら貧困層のかたは栄養バランスを気にしないですもんね。

塚原:日本でもそうかと思うのですが、年収が低い方ほど、安いからという理由でコンビニで売っている100円のスティックパンを食べていたり。

安くてお腹がいっぱいになるじゃないですか。野菜は高いですもんね。それに合わせて、途上国の方は、そもそも知識がないというのもある。

知識があって努力すれば、バランスのとれた食事がとれるのになと思います。

尚美:経済問題もありますしね。子供はちゃんといい栄養で育ってほしいですよね。

塚原:最近は日本のことも気になっています。

ニュースを見ていて、仕事が無くなってしまって路上で生活している方とかが、生活保護を申請すれば支援を受けられるのに、こういう状況になるなんて思いもしなかったから制度を知らなかったとか、生活保護を受けることに対するプライドというか、恥ずかしいというか…。

大晦日も路上で過ごしたというニュースを見まして。

NHKのニュースだったんですが。

尚美:私も見ました!衝撃でした。

塚原:私はあれで結構はっとして。私は自分の仕事があって楽しく暮らせていて、幸せだなと思っていたんですけど、恥ずかしいなと思って。そういう方がいるのに横目で見ながらあまり考えてなかったなと。ちょうど調べだしたところなんです。

尚美:私は沖縄出身なんですが、沖縄の貧困が気になっています。今回コロナがあって、学校が休校になったとき、給食が主食だった子達が食べるものがなくて困っているという話を聞いて。

離婚率が47都道府県の中で一番高いので、母子家庭の子供も多くて。そういった子供たちへの食べ物の支援もはじめたんです。お腹がすくって一番かわいそうで。

塚原:できれば簡単でもいいから親の作ったご飯を食べられたら一番なんですけどね。

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他国や日本の貧困や食べ物事情について、体験や知識を通じてお話くださったお2人。

貧困は他国だけではなく、日本の身近な問題でもあると気付かせてくださいました。

NPO法人Aozora:http://npoaozora.jp/index.html